躯体と設備 不動産取得価額の按分

皆さん、こんにちは。

池袋の開業税理士、竹田健司です。

お客様が新たな固定資産を購入すると、

「なるべく多く経費にできないか」

「償却期間をなるべく短くできないか」

しっかりとした作業をすると、

それなりの時間がかかります。

弊所は不動産投資家のお客様も多いので、

そういった作業が多いです。

 

躯体と設備が分かれていないパターン

区分マンションや一棟アパートを購入すると、

中古の場合は、基本的に建物の躯体部分と、

設備部分を判断することは困難です。

売買契約書ベースでの確認になると、

そういった内訳の記載はありません。

これは新築でも同じです。

工事明細がある場合は確認可能ですが、

工事明細がない場合には知る由もありません。

 

減価償却を増やしたい

建物部分の躯体と設備を分ける一番の理由は、

通常、減価償却費を増やしたいからでしょう。

特に、節税目的で収益物件を購入した方は、

減価償却費を増やしたいはずです。

設備については基本的に耐用年数は15年

これは躯体である

RC・・・47年

木造・・・22年

と比較するとかなり短いです。

 

ネットを検索すると・・・

やはり情報化社会は便利です。

インターネットを検索すれば、

色々と出てきます。

この躯体と設備の按分割合についても

「70:30でOK」

「基本的には80:20」

「保守的に90:10」

色々な意見があります(笑)。

 

正式な見解

(1)契約書で明らかな場合

建物及び建物附属設備の購入代価等が

売買契約書等で区分されている場合は、

その区分によります。

(2)契約書で分からない場合

購入代価等が売買契約書等で

区分されていない場合は、

建物と附属設備の取得価額を合理的な方法により

区分する必要があります。

 

まあ実際は(2)の契約書で分からない場合が

ほとんでですね。

 

資料の根拠は?

過去の判例でも争点になっておりますので、

実は単純ではないと思っております。

その判例の結論は、

「固定資産税評価額の

再建築費評点数表による

構造別の再建築費評点数の割合により

区分することが

合理的な区分方法となります。」

でした。

やはり根拠資料は必須ですね。

個人的には、例えば

中古物件で新築時の金額が

わかっているのであれば、

それを減価償却していき、

その帳簿価額と、自分の購入時価額を比べ、

その差額が設備。

という結論でも、

根拠資料の一つかと思います。

 

根拠資料があれば絶対大丈夫?

上記の判例や帳簿価額を算出する方法でやれば、

100%大丈夫かと問われたら、

100%では決してありません。

結局は判例でしかありませんし、

税法に規定してあるものではないので。

正直なところ、調査官も色々おりますし、

調査のやり方も人によって違います。

相応の根拠を示せば、

認められることもあれば、

認められないこともある。

これが事実かなと。

 

不動産屋が申告書作成!?

以前不動産屋が作ったとされる

資料を見たことがあります。

中古の区分マンションだったと

記憶してますが、

そこには、本当に躯体と設備が

80:20で分かれておりました。

根拠を聞いたところ、

「税務署に認められるやり方です。」

のような回答。

かなり適当なこと言ってますね(笑)。

サービスなのかわかりませんが、

不動産屋が個人の確定申告の申告書を

作成してくれることもあるそうです。

税理士法違反じゃないのかな(汗)。

申告書に金額まで入れて

「こういう風に作ってね。」

的な感じで。

あくまで参考であり、

税理士に確認するように伝えている。

のような逃げ道はありそうですが、

普通の人はそれを信じて

申告書をそのまま作るでしょう。

結構怖いですね。

 

私のやり方

私は、躯体と設備について、

単純な割合で按分したことはないですね。

新築の場合で工事明細があり、

そこから給排水設備等、

全て拾えるならば、

全部細かく分けて計算をします。

逆に中古区分マンションのように、

工事明細もなく、

躯体と設備が一体となっているものは、

そのまま建物部分を分けずに、

建物として減価償却をしております。

やはり適当な仕事はしたくないですし、

お客様に説明し、

納得してもらってから処理をするよう

心掛けております。

 

まとめ

今回は不動産取得価額を躯体と設備に分ける場合、

どのように分けたら良いかについて触れました。

これは投資用不動産だけではなく、

店舗や事務所を購入した時も

同じ問題が生じます。

私は根拠に従って按分計算をします。

根拠がない時は概算で分けることは

しませんね。

実は分けるのは結構大変なんです。

エクセルを使って諸経費を按分したり、

按分の過程で1円ずれてしまったり(笑)。

ただし、税理士という看板を背負っている以上、

適当な仕事はしたくないですし、

その根拠に従った処理をするべきだと思って、

そのようにしております。

take(テイク)会計事務所 竹田健司税理士事務所 代表税理士・MBA 竹田健司 さいたま市職員時代に税理士試験に合格し、 税理士となった異色の経歴。 また、勤務税理士時代に、ビジネススクールに通い、 首席で卒業。 そのMBAの取得をきっかけに 東京都豊島区池袋にて税理士事務所を開業。 ビジネススクールにて 一番の研究テーマであった飲食店のマーケティングにより、 コストをかけないで儲かる仕組みづくりを飲食店に提供。 それにより、開業より順調に顧問先を増やしている。