皆さん、こんにちは。
池袋の開業税理士、竹田健司です。
税理士受験生の多くは、
税理士事務所で働きながら、
試験を受けているかと思います。
私は全くの別業界から
私はとある政令指定都市の地方公務員から、
税理士業界に飛び込みました。
飛び込んだのは合格後です。
そのため、全くの別業界で働きながら、
試験に合格しました。
もちろん別業界で働きながらの
合格を目指す方はいるでしょうが、
やはり少数派かと思います。
別業界受験生のデメリット 法人税編
簿記論や財務諸表論の時は
そこまで感じませんでしたが、
法人税や消費税の際に不利を感じました。
まず法人税では、膨大な量の税法を
暗記しなくてはなりません。
私は理系脳で、大学も思いっきり理系。
最初に税法を見たときに
「これは何を言ってるのか・・・?」
という状態でした。
理系の私としては、
どちらとも取れるようなグレーな言い回しとか
大っ嫌いでしたね(笑)。
全く頭に入ってこないので、
いったん理解は置いておいて、
ただただ丸暗記しました。
また、理論においても計算においても、
確実に実務についている方が
有利な年があります。
私の受験していた時には
法人税法22条関連が猛威をふるっておりました。
いわゆる収益、費用ですね。
理論暗記をベタ書きする問題ではないような
試験が数年続きました。
収益と費用については、
実務についていれば
普段から目にしていますし、
あらゆるケースに遭遇します。
そういう方だと問題をパッと見た瞬間、
イメージが湧き、労せず書けるかなと。
それに関連する理論を自分の言葉で
書いた人が合格する年が続きました。
間違いなく実務についていた人が
有利な試験だったと思います。
別業界受験生のデメリット 消費税編
消費税については、
特に計算で実務についているかいないかで
差が出るかなと思います。
実務と試験では計算のやり方が全く異なります。
基本的に実務では課税区分を判断し、
会計ソフトの仕訳に課税区分に対応する番号を
入力すれば、後は自動計算。
ところが試験では、
課税事業者の判定から始まり、
細かい計算式を作成して電卓で集計。
まあやり方は違えど、やってることは同じです。
ただし、実務についていると、
課税か免税、もしくは非課税かの
微妙な判断を有する場面には多々遭遇します。
その都度通達を調べたりするでしょう。
そういった問題が、やはり試験には出ます。
実務で迷ったことは、
試験勉強をしていなくても、
知識として間違いなく習得できておりますので、
試験では確実に正解することが可能。
ここが実務についていない別業界の受験生は
不利かなと思います。
かといって安易な転職は危険
実務についていた方が、
問題を解きやすくなることは多々ありますが、
税理士業界への安易な転職は危険です。
それは私のブログでも何度か触れました、
ブラック事務所のリスクです。
税理士業界はいまだにブラック事務所が多いです。
「えっ・・・?」
と思うような待遇の事務所は沢山あります。
もちろんそこを回避する手立てはありますが、
運悪くそういった事務所に入ってしまった方は、
税理士試験では間違いなくはまります。
人間関係によるストレスなのか、
労働基準法無視の異常な残業なのか、
理不尽なパワハラなのか、
色々な要因がありますが、
そうなってしまうと、
実務で学ぶ有利な点は全てかき消されます。
そのため、現在は別業界で働いているが、
将来は税理士業界に転職したい、
そういった方でも、
現状に不満はなく、
確実に合格科目を増やせているならば、
そのまま5科目合格してからの
転職でも全く遅くありません。
その方が結果的に、
税理士として成功するまでの時間は
短縮できるかなと思います。
まとめ
本日は税理士試験に合格するためには、
別業界では不利なのかという話題でした。
個人的には不利だったと思うことは
多々ありましたが、
私はその別業界での仕事が好きでしたし、
合格科目も順調(?)に増えてましたので、
焦らず5科目合格をしてから
転職の判断を下すことにしました。
現在は税理士として独立開業しておりますし、
自分の思い描くキャリアで進めておりますので、
無理に転職しないでよかったなと思っております。