飲食店におけるコアコンピタンス

皆さん、こんにちは。

池袋の開業税理士、竹田健司です。

どのような事業でも

コアコンピタンスは非常に重要です。

なんとなく開業されがちな

飲食店においても、

このコアコンピタンスを定めることにより、

その後の成長は全く違うものとなります。

 

コアコンピタンスとは

マーケティング用語で、

一般的には

あまり馴染みのない言葉かもしれません。

簡単に言うと、

その会社の強みです。

競争優位性とも言われますが、

その会社が持っていて、

他の会社にないもの。

事業計画書を見るときなどは、

ここが一番重要ですね。

他の事業より、

どこが優れているのか、

自分にしかできないのか、

模倣は困難なのか、

様々な見方があります。

飲食店では特にこの

コアコンピタンスが甘く、

美味しい料理が提供できるから、

とりあえず開業した、

そういった方が多いのが実情です。

 

爆発的な収益を生み出す

今まで税理士として

様々な会社の数字を見てきましたが、

コアコンピタンスが固められており、

その通り事業計画を進めている会社は

ほとんどのケースで

高収益を生み出しております。

コアコンピタンスが強く、

他社に真似できないノウハウを

有している会社は、

それによって大量の先行者利益を得ている、

その結果、

シャレにならない額の納税をしている、

そんな会社さんもあります。

 

事業展開が可能か

コアコンピタンスの源泉となるノウハウが、

あまりに属人的すぎて再現性がなく、

他の人では仕事ができない。

このような場合では、

大きな収益を生み出すことができません。

極端な例を挙げるなら、

私が世界一の刀鍛冶だったとしましょう。

世界一の技術は持っているので、

仕事の依頼は来ますし、

高単価での受注が可能です。

ただし、一人で行える業務量には

限界があります。

そのため社員を雇い、事業拡大をしたいが、

数十年かけて身につけた技術なので、

教えてもできる人がいない。

また職人気質なので、

仕事は見て覚えろ、他人から盗め。

そういった感覚でやってきたので、

教えることができない。

このようなケースでは、

いくらコアコンピタンスが

しっかりしていても、

再現性の困難さから、

事業拡大はできないでしょう。

逆に再現性が高すぎても、

必ず模倣されてしまうので、

いずれ収益は落ちます。

 

飲食店のコアコンピタンス

ここまで成熟された業界では、

料理で差別化させるのは本当に難しいです。

誰も作れない料理というのは

ほとんどないでしょうし、

あまりに奇抜すぎると飽きられるのが早い。

そうなってくると、内装で勝負したがる

飲食店オーナーさんがいます。

自分の店のコアコンピタンスに合わせた

内装をすることによって、

居心地の良さを提供し、

リピーターを増やすことは可能でしょうが、

飲食店の内装というものは本当に高額です。

そこまでこだわらなくても、

「こんな高いの・・・。」

と皆さん感じるのがほとんど。

そのため、こだわればこだわるほど

とてつもない金額になります。

その結果、爆発的大ヒットを生み出せれば、

高額な内装代も

ペイできるかもしれませんが、

大抵はそこまでのレベルに達せず、

資金繰りが厳しくなって撤退、

こういうパターンは非常に多いです。

とは言え、成功パターンも沢山見てきました。

実例を出すのはネタバレになるので

出せませんが、

中小飲食店でもお金をかけずに、

コアコンピタンスを最大限に活かして、

多くの集客が見込めるお店にさせることは

可能です。

 

まとめ

事業を行うにあたって、

コアコンピタンスを固めることは

とても重要な作業です。

書き出してみて、

本当にこれで経営が上手くいくかを

よくシミュレーションしましょう。

また、コアコンピタンスを再現するため、

お金をかければいいというものでは

ありません。

特に内装にこだわりすぎて、

失敗する事例が飲食店には多いので、

十分に注意しましょう。

take(テイク)会計事務所 竹田健司税理士事務所 代表税理士・MBA 竹田健司 さいたま市職員時代に税理士試験に合格し、 税理士となった異色の経歴。 また、勤務税理士時代に、ビジネススクールに通い、 首席で卒業。 そのMBAの取得をきっかけに 東京都豊島区池袋にて税理士事務所を開業。 ビジネススクールにて 一番の研究テーマであった飲食店のマーケティングにより、 コストをかけないで儲かる仕組みづくりを飲食店に提供。 それにより、開業より順調に顧問先を増やしている。