飲食店の物件探しは1年以上かけましょう

皆さん、こんにちは。

池袋の開業税理士、竹田健司です。

飲食店にとって、

物件探しというのは非常に重要です。

立地は変えることはできませんし、

店舗の外観や内装を変えるのは

大きなコストがかかります。

駐車場が必要な場合には

途中から広げることは難しいので、

当初からそういった条件で

物件を探す必要があります。

 

物件探しは1年は必要

私はこれを結構言います。

物件を探すのには1年以上必要だと。

多少大げさかもしれませんが、

これくらいの猶予はもって探すべきです。

ただし、物件が決まってから税理士に依頼

というパターンが仕事柄多いため、

時すでに遅しということがほとんど。

一番多いのは、

探してはいたが、良い物件が見つからない。

でも早くお店を始めたいので、

オープン日は動かしたくない。

そのため

「仕方ないか・・・。」

で妥協して決めてしまう。

よくあるパターンですし、

経営に失敗するパターンでもあります。

 

居抜きという選択

自分のビジネスとマッチするのであれば、

居抜き物件を借りるという選択肢は

検討すべきかと思います。

飲食店の内装代、厨房機器、食器類、

飲食店の開業にはこれらに

驚くほどのコストがかかります。

それを大幅に削減できる

居抜き物件については、

マッチすればこれほどありがたいものは

ないですよね。

ただし、注意が必要なのは、

その物件は何らかの事情があって、

前のオーナーが店を畳んでおります。

その理由が本当に重要。

もし立地が悪くて集客ができなかった

のであれば、

間違いなく同じ道を辿りますし、

その他の理由だったとしても、

必ず撤退した理由は不動産に聞くべきです。

正直に答えてくれればいいですけど・・・。

中には、一回撤退した店というのは、

店内に悪いオーラのようなものが

充満しているため、

それが一新できない居抜き物件は、

絶対やりたくないという

オーナーさんもいます。

 

必要なのは不動産屋に通うこと

暇さえあれば、不動産屋に通いましょう!

結局はこれが一番大切です。

もちろんインターネットで探す

という選択肢もありますが、

住宅とは違い、店舗物件については、

インターネットに載っていない物件を

不動産屋が抱えているケースが

非常に多いです。

もちろん訪問した当日に

該当物件がなかったとしても、

誠意ある対応をしていれば、

該当物件が出た際には、

優先的に紹介してもらえる関係性が

出来上がります。

時間はかかりますし、

確実性がある行動ではないのですが、

コネがないのであれば、

地道に足で稼いだ人に、

良物件は転がってきます。

 

100点の物件はない

先ほどの妥協して決めてはいけない

と矛盾するかもしれませんが、

まず自分の理想とする100点の

物件というのは絶対ありません。

必ずどこかに妥協点は見つけなければ

なりません。

ただし、時間をかければかけるほど、

その妥協点が小さいものになっていきます。

ポイントは

・お店のコンセプトを崩す妥協はしない

・金額の妥協は危険

お店のコンセプトを崩す妥協

例えばアットホームでお洒落な雰囲気の

イタリアンをオープンしたいのに、

席間の距離が近い、

極狭の物件を契約してしまった。

これではアットホーム感もお洒落感も

台無しになります。

相当良い商品を

出せる自信があったとしても、

経営は相当厳しいものになります。

 

金額の妥協は危険

また、金額の妥協は本当に危険です。

というのも、通常オープン前に

事業計画というのを作ります。

実際の数字を入れ込み、

毎月の資金繰りや年間の損益を

計算すると思いますが、

そういった数字については、

9割型の人が楽観的な数字で

シミュレーションします。

数字にストレスをかけて保守的な

夢のない事業計画を作る人は、

数字の素人ではまず作りません。

飲食店にとって家賃は、

本当に大きい固定費です。

そのような楽観的な計画の場合、

売上も楽観的な数字を置くため、

間違いなく計画を下回ります。

そうなってくると、

想定していた家賃を上回ることになると、

計画していた数字からは大幅なズレが生じ、

毎月大幅な赤字・・・、

今更場所を変えるのは不可能・・・。

そんな事態に陥ります。

もちろん素晴らしい物件に出会えた場合には、

多少の金額の妥協はありですが、

大幅な妥協は絶対にやめましょう。

取り返しのつかないことにもなるので、

アルバイトでもしながら、

良物件が出るまで待った方が、

絶対に良い結果に繋がります。

 

まとめ

飲食店にとって、

物件選びは最初の難関でありますが、

非常に大きい難関です。

少なくても1年は探す覚悟で始めるべきです。

そして不動産屋に通い詰め、

時間と手間をかけましょう。

そうすれば、100点の物件はないにしても、

いずれ自分の理想に近い物件と出会えると

思います。

take(テイク)会計事務所 竹田健司税理士事務所 代表税理士・MBA 竹田健司 さいたま市職員時代に税理士試験に合格し、 税理士となった異色の経歴。 また、勤務税理士時代に、ビジネススクールに通い、 首席で卒業。 そのMBAの取得をきっかけに 東京都豊島区池袋にて税理士事務所を開業。 ビジネススクールにて 一番の研究テーマであった飲食店のマーケティングにより、 コストをかけないで儲かる仕組みづくりを飲食店に提供。 それにより、開業より順調に顧問先を増やしている。