飲食店におけるセグメンテーションの重要性

皆さん、こんにちは。

池袋の開業税理士、竹田健司です。

マーケティングの世界では

セグメンテーションは基本戦略の一つです。

飲食店にとっても例外ではありません。

 

セグメンテーションとは

マーケティング業界における

セグメンテーションとは、

ターゲットとなる顧客層を決定するために、

顧客を分類する方法となります。

簡単に言うと、

顧客を市場で細分化すること。

顧客を様々な分類で分けます。

場所、年齢、性別、趣味嗜好etc.

で分けて、最適なマーケティング戦略を

行うことが目的となります。

 

セグメンテーションの背景

セグメンテーションなど考えなくても、

物が売れる時代はありました。

市場を細分化し、顧客を分けなくても、

以前は物が売れたのです。

これはマスマーケティングと言い、

特に大量生産時代に行われていた

マーケティング手法です。

しかし、時代の流れによって、

マスマーケティングでは物は売れなく

なってきました。

一番の要因としては、

社会が情報化したことでしょう。

情報は無料で簡単に手に入ることから、

顧客のニーズを満たさないと、

商品は選ばれない時代になったのです。

逆に考えると、SNSをはじめとした、

IT化が促進したことにより、

セグメンテーションがやりやすくなった

とも言えます。

いずれにしても、

このセグメンテーションを理解し、

正しく実行しないと、

物が売れないという時代が今なのです。

 

デモグラフィック変数

デモグラフィック変数とは

セグメンテーションを

年齢、性別、仕事、収入、家族構成

などの要素で分類するものです。

こちらは分類が容易なため、

以前からも用いられてきた分け方です。

飲食店の場合、非常に重要な要素であり、

自分がセグメントした顧客層に合わせた

内装、金額、メニュー

にしていくことが売上UPの秘訣です。

 

ジオグラフィック変数

ジオグラフィック変数とは

都市の規模、地域性、経済発展度、気候

などの要素で分類するものです。

例えば

駅前徒歩1分、一日乗降客数5,000人

駅前徒歩5分、一日乗降客数50,000人

家賃が同じだったとして、

いずれかの物件を選ぶ際には、

自分がセグメントした顧客層を狙い、

そのニーズを満たすことを目的とした

決定を下すべきでしょう。

 

サイコグラフィック変数

サイコグラフィック変数とは

趣味、考え方、ライフスタイル

など、個人における

感性の要素で分類するものです。

一昔前よりもこの考え方は重要度が

増してきております。

例えば高級感あるタワーマンションが

密集する地域では、

大衆食堂は歓迎されないでしょう。

いくら良い立地で、

格安の物件があったとしても、

ここがズレてしまうと、

大きな痛手を被ることになります。

 

行動変数

行動変数とは

曜日、時間帯、購入頻度、経路

など、顧客が実際に購入のために行動した

要素で分類するものです。

例えば、非常に大きな集客力を持つと考え、

駅前の物件を借りたとします。

しかし、ここがオフィス街だった場合、

実際営業してみたら、

休日は閑散としていた・・・。

なんてことになると、

稼ぎ時のはずだった土日祝日の

売上が見込めず、なんてことも。

サラリーマンの平日ランチが

狙える業態であればいいですが、

そこでミスマッチが起こってしまうと

致命的となります。

 

セグメンテーションを実行する

分けただけでは、何の意味もありません。

セグメントした顧客層と、

そのお店がマッチングしているかを

調査する必要があります。

私がよく言うのは張込みです。

これはまだ出店をしておらず、

これから物件を決める際に行いますが、

非常に効果的なマーケティング戦略です。

丸一日いる必要はないかもしれませんが、

午前、お昼、お昼過ぎ、夕方、夜、

等に時間帯ごとにその場所に立ちます。

そしてそれを平日と休日、

少なくとも2回は行います。

ひたすら観察するのです。

見える位置に喫茶店でもあれば

ベストですが、

最悪、道に立ってひたすら観察です。

ちょっと大変だと思われる方が

いるかもしれませんが、

この2日間の手間を使うか使わないかで、

全く結果が異なるのです。

実際にその場所に行って観察すると、

自分がセグメントした顧客層と

その場所が合っているか、

一目瞭然です。

それによってGOサインを出すか、

もしくは場所を変えるか、

非常に重要な判断が、

高い精度で行えるのです。

簡単にできる方法なので、

ぜひ実行してもらえたらと思います。

 

まとめ

マーケティングは、

その時代、時代で最適な方法があり、

どんどん移り変わっていきます。

現代ではセグメンテーションが

不可欠といっていいでしょう。

自分のお店のコンセプトに合うような

顧客層をしっかり認識し、

その顧客層とマッチングできる

立地、内装、メニュー等を最大限に活かして

経営を行うことが、

人気店になる秘訣となります。

take(テイク)会計事務所 竹田健司税理士事務所 代表税理士・MBA 竹田健司 さいたま市職員時代に税理士試験に合格し、 税理士となった異色の経歴。 また、勤務税理士時代に、ビジネススクールに通い、 首席で卒業。 そのMBAの取得をきっかけに 東京都豊島区池袋にて税理士事務所を開業。 ビジネススクールにて 一番の研究テーマであった飲食店のマーケティングにより、 コストをかけないで儲かる仕組みづくりを飲食店に提供。 それにより、開業より順調に顧問先を増やしている。