自分で申告!?税理士に頼まないデメリット

皆さん、こんにちは。

池袋の開業税理士、竹田健司です。

私のお客様ではないですし、

担当したお客様ではないのですが、

以前見た、とある会社の決算書のお話です。

 

法人なのに税理士に頼んでいない

基本的に法人は、

ほとんどの方が税理士に頼みます。

個人の確定申告であれば、

見よう見まねでできないことはないですが、

法人税の申告は、別表という独特なものを

作成することになるため、素人には無理。

ただし、その方は税理士に頼んでおらず、

毎年法人税の申告をしておりました。

取引がかなり少なかったことも

あるかもしれませんし、

税理士料金を払いたくなかったのか、

マッチする先生がいなかったのか、

定かではありませんが、

作成税理士が無記入の申告書でした。

 

あえての白色申告

税理士に頼まないで法人税の申告をする

裏ワザ(?)として、あえて白色申告で

確定申告をするという方法があります。

法人で、あえて白色を選ぶ人は

そうそういないので、

目からウロコでした。

白色申告であれば求められる書類が

青色申告よりもグッと減ります。

だから税理士に頼まないでも申告書が

作成できると。

とは言え、素人だとそれも難しいと思います。

 

税務署で手伝ってもらう

その方は、自分で作ったわけではなく、

税務署の職員に聞きながら、

自分の手で作成しておりました。

税務署によって対応が違うかもしれませんし、

その担当者にもよるのかもしれませんが、

どうやら、白色申告であれば、

税務署が手伝ってくれるらしいことを

初めて知りました。

処理が少ないってことも、

理由の一つかもしれません。

損益計算書や貸借対照表も

まっさらのA4用紙へ手書き。

もちろん無料対応ですので、

費用を浮かせるという面では

素晴らしいやり方です。

 

多額の税金が・・・

ただし、ある年の決算書を見ると、

会社の不動産を売却したようで、

見たこともない税金がかかっていました。

そのような規模の会社には

驚くべき納税額。

もちろん不動産の売却金額がありますので、

そこから賄ったのでしょうが、

ほとんど税金で持っていかれてしまった

そういった印象を受けました。

当然、その申告も

税務署にやってもらったようです。

ただし、そもそもしっかりと税理士に頼み

青色申告をしていれば、

そんな納税額にはならないことが、

一目瞭然でした。

税務署の方は節税策など絶対に指導しませんし、

そもそも簡単な申告指導しか対応しないでしょう。

もしかしたらその方も

「高いけど、税務署の方が言うから

そんなものなんだな・・・。」

とすんなり受け入れたのかもしれません。

もちろん間違った処理をしているわけでは

ありませんしね。

ただし本来であれば、不動産の売却が決まっているなら、

数年計画でしっかりとした節税策を取り、

青色申告の一番のメリットである、

青色欠損金の繰越控除を使いながら

その売却を迎えれば、

税金は数百万円から数千万円規模で

変わってきたはずです。

もし、費用を浮かせようと思って税理士に

頼まなかったのであれば、

逆に大損してしまった典型的な例でした。

 

まとめ

確かに自分でできることは、

自分でやった方が良いケースは沢山ありますが、

税務申告のように、

専門知識を駆使するようなケースはプロに任せた方が、

物事は円滑に進みます。

結果的にそれで費用的なことを考えると、

高くなるかもしれませんが、

それは安心料と時間の節約に繋がります。

そして、今回のように

税理士にさえ頼んでいれば、

税金を大幅に少なくすることが可能。

もちろん税理士によって

スキルの差もありますので、

相応のサービスを受けたいならば、

格安の料金で対応する事務所ではなく、

それなりの報酬を払うことが必要です。

会社を守るのは人生そのものです。

あとの祭りにならないよう、

信頼できる税理士に頼むのは重要なんだなと

その申告書を見て、改めて認識しました。

take(テイク)会計事務所 竹田健司税理士事務所 代表税理士・MBA 竹田健司 さいたま市職員時代に税理士試験に合格し、 税理士となった異色の経歴。 また、勤務税理士時代に、ビジネススクールに通い、 首席で卒業。 そのMBAの取得をきっかけに 東京都豊島区池袋にて税理士事務所を開業。 ビジネススクールにて 一番の研究テーマであった飲食店のマーケティングにより、 コストをかけないで儲かる仕組みづくりを飲食店に提供。 それにより、開業より順調に顧問先を増やしている。