ABC分析とは

皆さん、こんにちは。

池袋の開業税理士、竹田健司です。

本日は飲食店のマーケティングでも

有名なABC分析について。

 

ABC分析とは

イタリアの経済学者である

パレートが発見したとされる手法で、

パレート分析とも言われます。

これは以前紹介した

 

80対20の法則(パレートの法則)

 

という成果の8割は

その要因の2割に基づくという、

80対20の法則(パレートの法則)

が基になっております。

 

ABC分析とは、

商品を売上高などを基準とし、

その重要度によってA、B、Cに分類し、

それぞれを管理していく方法であり、

重点分析と呼ばれることもあります。

 

ABC分析のメリット

ABCのグループ分けをすることにより、

商品の現状を把握し、

商品ごとに異なる

マーケティングをすることで、

売上及び利益改善が可能となります。

実際は

A・・・売筋(売上構成比累計〜75%)

B・・・どちらでもない(売上構成比累計75〜95%)

C・・・売れない(残り)

の3つに分けることをいいます。

 

ABC分析の実例

商品を売上順に並べます。

月間の売上で並べてみました。

わかりやすくするため、

月100万円を売り上げる洋食屋としました。

 

Aグループ 計73万円

ハンバーグ 30万

とんかつ 20万

エビフライ 15万

生姜焼き 8万

 

Bグループ 21万円

ナポリタン 7万

カレー 6万

ピラフ 5万

ハヤシライス 3万

 

Cグループ 6万円

サンドイッチ 2万

グラタン 2万

ピザ2万

 

Aグループは、73万円を売り上げるため、

グループ単体で0〜75%

レンジに入ることから、

ハンバーグ、とんかつ、エビフライ、生姜焼き

はAグループとなります。

 

Bグループは、21万円を売り上げるため、

売上構成比累計でみると、

73+21=94 となります。

よって、75〜95%のレンジに入ることから、

ナポリタン、カレー、ピラフ、ハヤシライス

はBグループとなります。

 

Cグループは、6万円を売り上げるため、

売上構成比累計でみると、

73+21+6=100 となります。

上記に入らなかった余りですね。

よって、95〜100%のレンジに入ることから、

サンドイッチ、グラタン、ピザ

はCグループとなります。

 

簡易的な事例としているため、

このようなグループ分けになっておりますが、

傾向としてはCグループの数が多くなります。

もちろんメニュー数にはよりますが、

そのような傾向が強いです。

 

ABC分析の活用の仕方

グループに分けて

「そうなのかー。」

で終わってしまうと、何も意味がありません。

その分析をマーケティングという行動に

生かさないと意味がありません。

単純に考えると、

Aグループの商品がより目立つような

メニュー表にしたり、

提供時間を短くする工夫をしたり、

Cグループの商品をメニューから無くす、

こういったことが考えられます。

よってABC分析はこのような行動を取るための

一定の目安にはなりますが、

杓子定規に

このような行動をするのは危険です。

場合によっては、

そのCランクの商品を無くしたことにより、

それと関係性があったAランク商品が

売れなくなる可能性もあります。

そのため杓子定規に考えるのではなく、

綿密なシミュレーションをしながら、

ABC分析の結果を生かすことにより、

売上及び利益の向上に

寄与することが可能になるかと思います。

 

ABC分析のやり方

各メニューの売上データさえあれば、

エクセルを使うことにより

グループ分けは簡単にできます。

また、最近流行の兆しが見えてきている

タブレット型レジであれば、

簡単にABC分析ができるような

機能が備わっております(機種によるかも)。

かなり便利なので、

その機能が備わっているレジを

ご使用の方は、

ABC分析をすることをお勧めします。

 

まとめ

本日は飲食店の経営において、

非常に有効な判断材料となる、

ABC分析を取り上げました。

忙しい飲食店経営を考えると、

このようなことは後回しにされがちですが、

こういったマーケティングができる飲食店が

生き残っているという事実があります。

集計の仕方も、分析の考察も、

そこまで難しいものではないので、

ぜひ一度お試し頂けたらと思います。

take(テイク)会計事務所 竹田健司税理士事務所 代表税理士・MBA 竹田健司 さいたま市職員時代に税理士試験に合格し、 税理士となった異色の経歴。 また、勤務税理士時代に、ビジネススクールに通い、 首席で卒業。 そのMBAの取得をきっかけに 東京都豊島区池袋にて税理士事務所を開業。 ビジネススクールにて 一番の研究テーマであった飲食店のマーケティングにより、 コストをかけないで儲かる仕組みづくりを飲食店に提供。 それにより、開業より順調に顧問先を増やしている。